歯周治療|藤原歯科医院|奈良県大和高田市の歯医者・歯科

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歯周治療

歯周治療|藤原歯科医院|奈良県大和高田市の歯医者・歯科

歯周病とは

歯周病という言葉を聞いたことありますか?歯の周りの組織に起きる病気のことで、歯周組織を破壊します。主には炎症が起きます。基本的には慢性的に起きている炎症なことが多いです。原因としては細菌によるものと噛み合わせによって起きるものがあります。最初は歯茎の粘膜に起きる炎症だけなのですが、進行していくと骨をどんどん溶かしていきます。

炎症には赤くなる・熱を持つ・腫れる・痛み・機能障害といった症状があります。その他にも歯周病では歯と歯茎の付着が剥がれたり、歯と歯茎の溝が深くなります。さらに炎症が進むと歯が揺れてきたり、歯と歯茎の溝に菌の繁殖、口臭、膿が出てきたり、病的な歯の移動、レントゲンの写真での骨の吸収が見られます。どんどん進んでいくと歯がグラグラしていき抜けてしまします。

現在では歯周病を引き起こしやすい菌というのが解ってきています。レッドコンプレックスと呼ばれるPorphyromonas gingivalis、Treponema denticola、Tannerella forsythiaや急性的な歯周病を起こすAggregatibacter actinomycetemcomitansなどがあります。唾液検査ではこれらの菌を持ってるかどうか、どれくらいの量いるのかなどのリスク判定をします。

日本においては5歳以上で約40%が発症しており、20歳以上で74%、50歳以上で81%と高い有病率となっています。また歯を失う原因で1番多いのは歯周病の43%で2番目に多いのがむし歯の32%になります。歯周病は全身の病気との関わりも強く、糖尿病、骨粗鬆症、白血病、リウマチ、早産などにも関わっていると言われています。

歯周病治療の流れ

歯周治療の第一は歯周病を引き起こす原因の除去です。この段階の治療を歯周基本治療と言います。歯周基本治療では歯周病の原因となるプラーク(磨き残しの菌の塊)を歯医者と患者さんが一緒に除去することから始まります。主にはご自身で行ってもらう歯ブラシによるプラークコントロールと歯医者で専用の器具を用いて汚れを取るスケーリング・ルートプレーニングになります。噛み合わせによる歯周病を起こしている人には咬合調整も必要になってきます。

歯周治療の第二は歯周組織の再生です。歯周基本治療で治りきらなかったところには歯周外科治療という手術を行い、再生を行います。歯周病によって破壊された歯周組織を正常な状態に戻すことが目標になります。

歯周治療の第三は口腔機能回復です。骨が溶けてしまって起きた歯の揺れを固定したり、残念ながら抜歯になってしまった部分へのインプラントやブリッジ、入れ歯の治療。病的な移動に関しては矯正治療も併用することがあります。

歯周治療の第四はお口の健康維持です。このことをメインテナンスSPT(サポーティブぺリオドンタルセラピー)と言います。歯周病は生活習慣病です。予防を続けなければ再発してしまいます。

歯周病の検査

1.プローピングポケットデプス

よく歯周病の治療やクリーニングの前に歯茎がチクチクする検査をされたことはありますか?あれは歯と歯茎の間の深さプローブという目盛り付きの器具を入れて深さを測ることで歯周病の程度を検査しています。この検査をことをプロービングと言います。このプロービングでは深さを測っているだけでなく、歯石の位置や根っこの表面などの触診も行っています。精密な検査では歯1本に対して6箇所の深さを測っています。

 

2.歯肉の炎症、出血、排膿

歯肉の炎症の初期としては出血、赤くなる、腫れるといったことがあります。タバコを吸っていると出血が隠れてしまうことがあります。炎症が悪くなってくると膿が歯茎から出てくることもあります。正常な歯茎は淡い桃色で歯と歯の間のとんがりの部分はシャープな形になっています。炎症が起きると浮腫で腫れ、硬さが失われます。また、歯茎が健康だとスティップリングという多数の小さな凹みがみられます

3.口腔衛生状態

やり方は色々あるのですが、O’Learyらの考えたプラークコントロールレコード(PCR)という歯を4分割して磨き残し(プラーク)を確認し、で見るものがよく使われます。プラークの付着は歯ブラシのやり方だけでなく除去のしやすさ、つきやすさといった原因がいくつかあります。歯石、むし歯、不適合修復、歯並び、歯の形、粘膜の異常、口呼吸などです。

4.歯の動揺

歯をピンセットで掴み、歯の揺れを確認します。動揺度はMillerという人が考えた0度:0.2mm以下、1度:0.2〜1mm以下、2度:1〜2mm、3度:2mm以上というものを使います。指で歯茎を押さえて噛んでもらい、フレミタスという手に伝わる力を見ることもあります。

5.レントゲン検査(エックス線検査)

歯周病のレントゲンでは骨の無くなり方、根の長さ、噛み合わせの影響を見ていきます。

6.写真による検査

歯、歯肉、粘膜など数値や言葉では十分に表現できないものも多いです。写真での記録で後から確認することもできます。

歯周基本治療

1.プラークコントロール

歯についたプラークを除去するだけでなく、歯茎の表面につくのを防止することも含まれます。プラークが歯周病を引き起こすことが明らかになっていますので、歯周治療で最も大事になっています。プラーク、食べ物の残りは歯ブラシで取れますが、歯石や着色は歯ブラシで取れないものも多くあります。プラークコントロールは物理的に取る機械的プラークコントロール、モンダミンなどうがい薬での化学的コントロール、歯周病になりにくい菌に置き換えていくプロバイオティクスなどがあります。

機械的プラークコントロールはこの中でも一番重要になってきます。特に患者さん自身が行うプラークコントロールが一番大事です。歯ブラシのやり方にはさまざまな方法、器具があります。毛先を垂直に当てるのか、歯肉の中にいれるのか、電動を使うのかなどなど。これは歯科衛生士が最も適した歯磨きのやり方を判断し、教えさせていただきます。その他にもフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなどの器具もあります。使い方は難しいので、ぜひやり方を聞きにきてください!その時にPMTCというプロフェッショナルケアで歯ブラシでは取れないような汚れや歯茎の中の汚れも一緒に除去していきます。

2.化学的プラークコントロール

消毒薬などでプラークを作るのを抑えます。機械的プラークコントロールで菌のすみかを破壊し、薬を作用させることが最も効果的です。なので補助的なものにはなります。このうがい薬は長期間使用しても薬剤耐性が発現することはあまりありません。抗菌薬では耐性菌の発生があるので、長期間投与は行われなくなっています。

3.薬物療法

抗菌薬や抗炎症薬での歯周病治療になります。歯周病を起こす菌はバイオフィルムという膜を形成していて薬物が中に入りにくいです。なので機械的プラークコントロールを行った後に補助的に行います。また、歯周外科治療の後に行うことで機械的プラークコントロールが困難な時にも効果的です。最も良い方法は唾液検査で持っている菌の種類を測定します。その菌にあった薬を処方することで効果的に薬を効かせることができます。薬物は飲み薬と歯茎に入れるものとがあります。使用するタイミングとしては急性炎症が起きている時、歯茎の中の届かない部分に効かせる時、機械的プラークコントロール前に心臓病などがあって菌が体内にあまり入らないように予防するとき、フルマウスディスインフェクションと言って抗菌薬を投与して全体の機械的歯肉縁下プラークコントロールを一気に行う時、3DSといったマウスピースで殺菌する治療を行う時などです。

4.スケーリング・ルートプレーニング

お水が出る超音波の器械で行うことが多いです。スケーリングは歯の表面についたプラーク歯石、着色を除去することです。歯石はプラークが石灰化し強固に付着したものです。歯石の表面にはプラークが多く付着しています。歯石を取ると一時的に水がしみたりすることがありますが、プラークコントロールを続けるとひいてくることが多いです。

ルートプレーニングは歯石や細菌でザラザラになった表面をツルツルにすることです。ツルツルになると汚れがつきにくくなるため、家での歯ブラシのプラークも取りやすくなります。こちらは手でカリカリ取ることが多いです。

5咬合調整

噛み合わせによって起こる歯周病もあります。これを咬合性外傷と言います。咬合性外傷にはしっかり噛むまでに当たってしまう早期接触とギリギリした時に当たってしまう咬合干渉というものがあります。そのほかブラキシズムという歯ぎしりがあります。歯ぎしりの兆候としては極端なすり減りや舌に歯型がついたりがあります。咬合性外傷による歯の揺れ以外でも歯の揺れが起きることがあるので、しっかり判別する必要があります。

歯周外科

歯周外科では歯周基本治療では改善しない時に深いところの原因の除去を行うことや、歯周組織の形態の調整審美性の改善などで行うことがあります。この歯周外科は歯と歯茎の間のポケットを0にすることが目的ではなく、管理しやすい浅さにすることや、進行の停止を目的に行います。歯周外科では組織付着療法・切除療法・歯周組織再生療法・歯肉歯槽粘膜形成術・審美歯周外科手術・補綴関連外科手術・骨造成術に分けられます。

組織付着療法は骨から歯茎の粘膜を剥離します。そして中を綺麗にして歯茎を元の位置に戻す手術です。切除療法はポケットを作っている歯茎を切除します。歯周組織再生療法は組織付着療法と同じような手順でキレイになったところに骨になりやすくするお薬を入れる手術です。歯肉歯槽粘膜形成術はお口の狭い部分を広げたり、ヒダを切って清掃状態を改善したりする手術です。審美歯周外科手術は歯茎が下がって歯が長すぎる時に歯茎を移植したり、歯と歯の間の歯茎の山を作ったりする手術です。補綴関連外科手術は被せ物を入れる時に歯の周りを整える手術です。骨造成術はインプラントの時に足りない骨を足す手術です。

歯周病のリスクファクター

病気の発症は作動因子・宿主因子・環境因子の三つが重なった時に起こるとされています。歯周病でいうと作動因子は細菌、宿主因子は年齢や遺伝、環境因子は栄養やタバコなどがそうなります。

1.細菌

歯周病はプラーク(バイオフィルム)の中に存在する歯周病の菌が引き起こします。しかしこれらの菌は常に口の中にいる菌でもあります。潜在的なものもあれば、同じ菌でも病気を引き起こさないものもあります。なので、菌の種類を変える治療というのも考えられます。

2.宿主

部分的な所でいうと歯石・食べ物の詰まりやすさ・口呼吸・歯並び・不適合な修復・歯の形など色々なものがあります。全体的なものでいうと年齢・人種・性別・体質・糖尿病などの全身疾患があります。

3.環境

喫煙・ストレス・栄養障害・薬物・社会的環境など先天的ものより後天的なものが多くなります。歯周病に関わる栄養としてはビタミンC、ビタミンD、カルシウムなどがあります。ストレスに関しては様々なメカニズムで歯周病が悪化します。喫煙は全身の臓器に大きな影響があります。がん、心臓血管疾患、肺疾患など有害なことが多いです。歯周病に対しても喫煙は大きな問題となります。血管の収縮で免疫が下がり、菌の侵入を起こします。そして歯周組織を破壊します。歯肉に炎症の兆候が現れにくいため気づくと重度の歯周病ということが多いです。

歯周病は全身の疾患とも関わりがあります。糖尿病・動脈硬化・血管疾患・慢性腎臓病・低体重児出産・早産・誤嚥性肺炎・骨粗鬆症などが関連するという報告があります。この分野の研究をペリオドンタルメディシンと言います。